海運業界では、『オーナー(船主)』や『オペレーター(運航会社)』という言葉が使われますが、 これらがどのような関係にあるかわかりやすく説明できればと思います。 それが海運業界の業態の一例と言えます。 わたしたちの生活する中には身近に多くの輸入品があります。 輸入をしてくる手段としては、重量にして≪99%≫が大きな船で運ばれてきます。 これは誰が運んでくるかご存知ですか??? 運ぶのは、…簡単に言うと【海運会社】です。 【海運会社】は海外で製造された商品をメーカーや商社を通じて依頼され船で運送しています。 このように船を運航する会社を『オペレーター』と言います。 【海運会社】が行う業務内容は、船を運航する=『オペレーター』という仕事なのです。 ところが… その船は、オペレーターである(船を運航する)【海運会社】がオーナー(船主)になるというと!? 実は、そうとは限らないのです。 オーナー(船主)がオペレータ(運航会社)ではないケースもあるのです。 オーナー(船主)がオペレーター(運航会社)であるケースもあります。 以下、ひとつずつ説明していきたいと思います。 【パターンA】オーナー(船主)=オペレーター(運航会社)である場合 【海運会社】がオーナー(船主)であり、船や船員を管理し、商品や製品を集めて船で運びます。 当然のことながらとても大きな規模になるため、海運会社も大きくなります。 日本でも、日本郵船・商船三井・川崎汽船他といった会社が該当します。 この例では、【海運会社】がオーナー(船主)であり、オペレーター(運航会社)となります。 【パターンB】オーナー(船主)=オペレーター(運航会社)でない場合 【海運会社】は、オーナー(船主)から船を用船/傭船し(船の貸出)、オペレーターを行うケースがあります。 大きな船を造船所に発注すれば、数十億~数百億もの資金が必要になりますが、 用船/傭船(船の貸出)すれば、大きな資金負担無く用船料だけでオペレーター業務が行えます。 大きな【海運会社】であっても、自社の船だけでなく、オーナーから用船/傭船し、オペレーターを行っているケースも多くあります。 広島県や愛媛県をはじめ西日本には、このオーナー(船主)となる企業が多く集中しており日本経済の輸出入を支えています。 ちなみに、大きな船に船名ではなく横側面に大きく【ONE】や【NYK】や【MOL】や【K LINE】と書かれているのを見たことはないでしょうか。 あれは用船しているオペレーター(運航会社)の【海運会社】の名前が書かれているので、その船のオーナー(船主)がそうとは限らないということです。 【パターンC】海運会社(=オーナー)が海運会社(=オペレーター)に用船している場合 【海運会社】が船を保有して、その船を国内または海外の【海運会社】へ用船するケースもあります。 ここでは、簡単にイメージが出来るように一例として挙げています。 また船種によっても、これら例外のケースも勿論あります。 海運業界は世界規模になりますので日本企業同士のビジネスだけではなく、外国企業との取引も頻繁に行われています。 わたしたちの生活の中で船は大切な役割を担っています。 その大切な船を作っているのは造船所です。 当社の製造機器を多くの造船所様へ納品させて頂いております。 船の航行にも関連する企業として、少しでも役に立つようますます努力します。